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変形性股関節症は、加齢や先天的原因などによって股関節の軟骨がすり減り、痛みなどが見られるようになる疾患です。膝ほどではありませんが、股関節に痛みや違和感を持つ方も非常に多くいらっしゃいます。変形性股関節症は、進行してしまうと歩行が困難になり、生活の質が著しく低下してしまいます。
比較的に軽度な段階のときは、立ち上がりや歩き始めに股関節に痛みを感じる程度です。しかし、症状が進行するにつれて関節の可動域が狭くなります。跛行や関節変化による脚長差などが出ることもあります。臀部や大腿、腰部にも痛みが広がることもあります。このような症状でお悩みの方は、お早めに当クリニックをご受診ください。
大腿骨頭すべり症は、太ももの付け根部分にある大腿骨頭の軟骨部分がずれてしまっている状態です。成長過程の股関節の脆弱化によるため、主に思春期に発症しやすいと言われています。この時期はまだ成長途上のため、骨頭に外力や無理な力がかかると成長軟骨板がずれることもあります。
主な症状は、足の大腿のつけ根に生じる強い痛み、足のつけ根のグラグラ感、痛みによる歩行異常などです。比較的に軽度な患者さまが多いのですが、すべりの程度が高度になると、ほとんど歩けなくなってしまいます。そのような場合は骨切手術が必要になることもあります。
単純性股関節炎は、幼児や学齢期によくみられる股関節の病気です。詳しい原因はわかっていませんが、風邪をひいた後、運動後、外傷後などに起こりやすいと言われています。主な症状は、膝や大腿の痛みです。股関節を曲げる、あるいは伸ばすといったことをすると痛みが増します。歩行時に足を引きずっているようなときは、この病気の可能性があります。なお、単純性股関節炎は概ね7日前後で自然に治癒することが多いのですが、症状が似ている病気の中には、早期治療が欠かせないものもあります。ご自身で勝手に判断したりせず、まずは整形外科を受診し、治療の必要性を判断するようにしてください。