骨粗しょう症は、骨の強度が低下することで骨がもろくなっていき、やがて骨折するリスクが高まる病気です。この中には、加齢や閉経などの原因で起こりやすくなる「原発性骨粗しょう症」と、関節リウマチや甲状腺機能亢進症などの病気や薬剤が原因となる「続発性骨粗しょう症」があります。
続発性の場合は、特定の病気やお薬が原因となっているので、まずは原疾患の治療などを行います。これによって骨粗しょう症のリスクも下げることができます。一方、骨粗しょう症患者さま全体の約9割を占めるとされる原発性骨粗しょう症の場合は、閉経による女性ホルモンの減少、あるいは加齢による腸からのカルシウムの吸収力の低下などが主な原因となります。
骨粗しょう症の主な治療目的は骨折を防ぐことにあります。そのため、お薬によって骨密度の低下を抑えていきます。当クリニックでは、患者さまに現れている症状や検査結果を総合的に判断し、患者さまにとって適切なお薬を処方いたします。
運動による負荷をかけることで骨は丈夫になっていきます。また、運動には筋力を増加させる効果もあります。筋力がつけば体をしっかり支えられるようになり、バランス感覚も整っていきます。これは転倒防止にもつながります。このようなことから、骨粗しょう症の治療・予防には運動療法が必要不可欠なのです。当クリニックでは、医師の指導のもと、専門の理学療法士やアスレチックトレーナーがリハビリを行っていきますので、お気軽にご受診ください。
ロコモ(ロコモティブシンドローム)とは、加齢などによって骨や筋肉の機能が低下している状態です。中高齢になると、骨粗しょう症や変形性膝関節症などのリスクが高くなりますが、こうした病気は運動器にも障害が及んでくるので、長距離の歩行やジョギングなどがつらくなっていきます。さらに進行すると、自分の足で歩けなくなったり、寝たきり状態になってしまい、要介護状態に陥る原因となります。
高齢になっても健康的な生活を維持していくには、日頃から運動習慣を取り入れ、ロコモにならないよう気をつけることが大切です。下記の項目のうち、1つでも当てはまれば、ロコモの可能性があります。
当クリニックでは、ロコモを予防するためのトレーニング(ロコトレ)を行っています。医師の指導の下でロコモーショントレーニングを続けることにより、筋力が衰えていくスピードを緩やかにし、要介護となるリスクを減らせます。さらに、膝や腰などの痛みなどを改善する効果も期待できます。
具体的なロコトレの内容は患者さまによって異なりますが、片脚立ちとスクワットのトレーニングによってバランス能力をつけたり、筋力トレーニング機器を用いて筋力の低下を予防したりします。ロコモの可能性が疑われる方、また将来に向けてロコモが心配な方は、お早めに当クリニックをご受診ください。